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ルバーブとは?
「ルバーブ」は、赤みがかかった長い葉柄の先に大きな緑色の葉を付けた野菜です。スーパーなどで見かけたことはあっても、その味や使い方について知らない人は多いのではないでしょうか?
ルバーブは別名で「食用大黄(しょくようだいおう)」とも呼ばれる、タデ科ダイオウ属の多年草です。シベリアの南部の寒冷な地域で生まれ、葉は広げた手のひらよりも大きく、いわゆる茎部分である葉柄は30cmから40cmほどの高さにまで成長します。繊維が多いことも特徴です。
別名から分かる通り、ルバーブは漢方薬としても用いられます。日本ではまだ日常的に食べる野菜として浸透していませんが、欧米では昔からジャムやゼリーなどに加工して親しまれてきました。
漢方薬に使われると聞くと苦そうなイメージですが、実はルバーブはおいしいスイーツからご飯のお供まで作れる優れものです。しかも、体に良いとされる栄養を豊富に含んでいます。気になるその味からおすすめの簡単レシピまで、ルバーブの魅力を余すところなくご紹介しましょう!
旬の時期
ルバーブは葉にシュウ酸という毒性のある成分を含んでいるため、葉柄の部分のみを食します。そんなルバーブの旬は初夏で、5月から6月頃がルバーブの最もおいしい時期です。
ルバーブの種蒔きは4月から5月と9月から10月、苗の植え付けは3月から6月と9月から11月が適しているとされています。収穫期は4月から9月です。ルバーブは秋にも収穫されることが分かりますが、旬を過ぎた時期に採れるルバーブは酸味がそれほど強くありません。
ルバーブらしい本来の酸味と味わいを楽しむなら、やはり旬を迎えたものに限ります。ちなみに、種蒔きや植え付けをした最初の年のルバーブは収穫できません。2年目を迎えて太くしっかりとした葉柄が出てきてから、初めて外側の葉柄から収穫されます。
ルバーブは、店舗によっては葉の部分を取り除いて葉柄だけで販売されていることもあります。スーパーで新鮮なルバーブを見分ける際は、瑞々しくハリのある葉柄のものを選びましょう!
ルバーブの栄養
漢方薬としても親しまれているルバーブは、体に必要な栄養素を種類豊富に含んでいます。健康な毎日のために欠かせない三大栄養素と言えば、炭水化物・タンパク質・脂質です。ルバーブには三大栄養素がすべて含まれており、特に炭水化物については100g中に約6gも含まれています。
ルバーブにはビタミンCをはじめビタミンE、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、カリウム、ナイアシン、葉酸、パントテン酸と豊富です。また、ナトリウムやマグネシウム、リン、鉄分などのミネラル類が含まれています。ルバーブは食物繊維まで摂取することができます。
ビタミンCは言わずもがな、美肌効果が期待できるとされる栄養素です。免疫力を高めるとも言われています。カリウムの働きは、細胞内の浸透圧の維持や調節です。余分なナトリウムの体外への排泄を促してくれるため、むくみの解消に効果があるとされています。
生活習慣病の予防や改善、アンチエイジングに貧血の予防など、ルバーブは嬉しい効果が期待できるとされる栄養素をたくさん含んだ野菜なのです。
ルバーブはどんな味?
気になるルバーブの味は、一言で言うと甘酸っぱい味です。甘味は控えめで、酸味の方が際立っています。人によってはえぐみや渋味が感じられる場合もあるでしょう。ルバーブは香りも独特で、例えばサラダとして生のまま食べることはあまりおすすめできません。
欧米では肉料理などを食べたあとに、口の中をさっぱりさせる目的でルバーブを食べることもあります。そのくらい酸味が強めのルバーブは、ジャムや料理に使う食べ方がおすすめです。
ルバーブの簡単人気レシピ
積極的に摂りたい栄養素を豊富に含んだルバーブは、ぜひおいしく調理して日常的に楽しみたいところです。初めてでも簡単においしく作れる、ルバーブを使ったおすすめの人気レシピをご紹介しましょう。定番のルバームジャムのレシピ、おやつにぴったりのパウンドケーキのレシピです!
ルバーブジャム
ルバーブはジャムにすると、鮮やかな赤色がとても映えます。パンに塗る以外にヨーグルトのトッピング、チーズケーキやスコーンに乗せれば華やかなおもてなしメニューになりおすすめです。ジャムにすることで酸味が抑えられ、さっぱりとした甘味で喜ばれること間違いありません!
約300g分のルバーブジャムが作れる分量です。ルバーブ500g、砂糖200g、レモン汁大さじ1を用意しましょう。ルバーブには皮が付いていますが、皮を剥くとせっかくの栄養素まで取り除かれてしまいます。皮を剥かずに2cmほどの長さにカットしましょう。
ボウルにルバーブと砂糖を入れて、ラップをかけたら2時間ほど置いておきます。出てきたルバーブのシロップごと鍋に入れて、混ぜながら弱火でひと煮立ちさせましょう。そこから約20分、アクを取りつつ滑らかになるまで煮詰めていきます。煮詰めすぎは冷ました時に硬くなるので注意です。
ルバーブは繊維が多い野菜ですが、煮詰めているうちに溶けてしまうため問題ありません。レモン汁を加えたらよく混ぜます。お好みのとろみ加減になったら火から下ろして、粗熱を取りましょう。果物のジャムを作る要領で簡単に完成です。煮沸消毒した瓶に入れて保存しましょう。
ルバーブパウンドケーキ
ルバーブのパウンドケーキもまた、散りばめられた赤色が良いアクセントです。見た目にもおいしいパウンドケーキは、ちょっとしたギフトに贈っても喜ばれることでしょう。ホットケーキミックスを使うことで簡単に、苺のジャムを使うことでルバーブの酸味が和らぎ食べやすくなります。
8人分でルバーブ50g、ホットケーキミックス150g、卵2個、バター100g、苺ジャム100gを用意しましょう。ルバーブは皮付きのまま7mmほどにカットします。バターは常温に戻したのちに泡立て器で混ぜておき、オーブンは180度に余熱しておきましょう。
バターに溶いた卵を少しずつ加えて混ぜ、ホットケーキミックスも加えてよく混ぜ合わせます。ルバーブはトッピング用に10個を残し、残りをすべて加えましょう。苺ジャムも加えて混ぜた生地を、20cmのパウンドケーキ型に流し入れます。オーブンで35分ほど焼いたら完成です!
焼き上がったパウンドケーキにルバーブをトッピングすれば、花が咲いたように華やかです。生地にコアントローなどのリキュールを加えると、香りも良く大人の味わいに仕上がります。苺ジャムは砂糖でも代用OKです。濃厚な味わいにしたい場合は、クリームチーズを加えても良いでしょう。
ルバーブのジャムを使ったおすすめアレンジレシピ
ルバーブで作れるおいしいレシピは、おやつだけではありません。先にご紹介したルバーブのジャムはパンやスイーツと一緒に食べても絶品ですが、アレンジ次第でおいしいメイン料理も作れてしまいます!最後は、ルバーブのジャムを活用して作れる鶏料理の簡単レシピをご紹介しましょう。
鶏のルバーブジャム煮込み
鶏のルバーブジャム煮込みは、ルバーブジャムの甘酸っぱさが鶏肉の旨みと相性抜群でおすすめのメニューです。ルバーブのジャムを使うことにより、短時間でもまるでじっくり煮込まれたようなコクが出ます。照りが出て見た目でも食欲がそそられる点は、ジャムを使うメリットです!
2人分で鶏手羽元8本、ルバーブジャム70g、水50ml、醤油と酒を各大さじ2、サラダ油大さじ1/2を用意します。フリルレタスなど葉物を用意すると華やかさが増すのでおすすめです。鶏肉にはあらかじめフォークなどで数ヵ所の穴をあけておき、煮汁が染み込みやすくしておきましょう。
フライパンに油を引き中火にかけます。鶏肉を入れて軽く焼き色をつけたら、蓋をして時々引っくり返しながら7分ほど焼きましょう。ルバーブジャム、水、醤油、酒を加えてひと煮立ちさせます。蓋をして15分ほど煮込んでいきましょう。時々混ぜることが焦がさないポイントです。
煮汁が少なくなったら火から下ろして完成です。器にフリルレタスなど鮮やかなグリーンを敷き、その上に鶏のルバーブジャム煮込みを盛り付けましょう。箸が止まらないおいしさです!
ルバーブは赤色が綺麗な野菜!
ルバーブは特有の赤色がとても綺麗な野菜です。調理することで華やかさがさらに映えます。普段使いにもおもてなしメニューにも使えると、実は使い勝手の良いルバーブは栄養も満点です。レシピも簡単なので、次回スーパーで見かけた際にはぜひ手に取ってみませんか?