冷凍したトマトの使い方・解凍方法まとめ！パスタやサラダで美味しく食べよう

トマトは夏場、サラダやパスタ、お弁当の彩りにと好まれ流通する野菜で、老若男女問わず人気がありますが、冷凍して使うことも可能です。栄養価も高い上に冷凍して長期保存出来るとなれば、献立を考える際にも活用しやすくなります。

トマトを冷凍する際に心配なことのひとつは、栄養が壊れないかどうかです。トマトに含まれる栄養素として、代表的なものは抗酸化作用があると言われているリコピンですが、リコピンは冷凍にも強いのが特徴です。そのため、冷凍しても栄養は十分に残っています。

単に栄養を残して長期保存が出来るだけでなく、トマトの冷凍保存には皮むきが楽になる、味が染み込みやすくなるといったメリットもあるため、数々のメリットを活かさない手はありません。

冷凍したトマトが積極的に使われることはまだそれほど多くないので、使い方や解凍方法がよく分からないという人もいますが、冷凍したものであってもトマト料理のバリエーションは広く、使い方も様々です。

冷凍トマトは料理へのアレンジ方法が多彩なので、活用方法さえ知っていれば冷凍トマトを飽きることなく美味しく食べることが出来ます。

ここで覚えておいて欲しいのは、冷凍しても美味しく食べられるトマトの選び方です。ポイントとしては「肩部分がしっかり張っていてずっしり重いもの」「色づきにムラがなく、ヘタの緑色が濃いもの」を見分けて購入すれば、品質の良いものが手に入ります。

7～8月の旬の時期には安く大量に出回るトマトなので、せっかくならば良いものを選んで冷凍し、長く美味しく使えるようにしましょう。

良い状態のトマトを選べば便利に使えることが分かった、冷凍トマトですが、冷凍のやり方や解凍方法について難しいポイントはまったくありません。トマトの冷凍保存は非常に簡単で、ヘタ部分をくり抜いた丸ごとのトマトを密閉袋に入れ、冷凍するだけで完了です。

もし、トマト1個丸ごとでなく刻んだ状態で使いたいのであれば、粗目のみじん切り程度にしたトマトを同じく密閉袋に入れて厚みをならし、冷凍庫に入れればきれいに冷凍出来ます。

また、冷凍したトマトを解凍する方法は、加熱調理をするのであれば、特に解凍を気にせずに鍋やフライパンにそのまま入れてしまって問題ありません。解凍の手間が省けるので、非常に楽に調理が進められます。

もししっかり解凍をしたいのであれば、冷凍トマトを冷蔵庫に移して丸一日置いておくという解凍方法だと、水分の流出が少なく、食感がそれほど損なわれません。電子レンジの解凍を使う方法もありますが、電子レンジを使うよりは、冷凍のまま加熱調理する方をおすすめします。

トマト料理を作る際の皮むきは、一般的にトマトに切り込みを入れた上に沸かしたお湯に入れて皮をむく、湯むきという方法が使われますが、冷凍トマトであればさらに簡単に皮むきが出来る方法があります。それが、トマトを冷凍したままの状態で流水にあてるというやり方です。

あまりに手順が簡単すぎて、本当に皮むきが可能なのかと思ってしまうやり方ですが、驚くことに冷凍したトマトを流水に5～10秒程度あてるだけでつるっと皮が取れてしまうので、湯むきよりもはるかに安全で簡単と言えます。

冷凍したトマトの皮むきは解凍も多少は兼ねられるので、皮むきを簡単にしたいと思うのであれば、あえて冷凍したトマトを使うのもおすすめです。

冷凍したトマトは、シャーベット状から加熱したものまで、様々な料理に使うことが出来ますが、より冷凍ならではの良さが味わえる使い方もあります。サラダやスープなど、いつもの料理が一味変わったものになる、冷凍トマトのおすすめの使い方をご紹介します。

冷凍したトマトは、解凍するとぶよっとした感触になるため、生の大きいかたまりをサラダで食べるのはあまりおすすめしませんが、細かく刻んだ状態や、丸ごと冷凍したトマトをすりおろしてシャーベット状にしたものをサラダにかけると美味しく食べられます。

ありきたりなサラダの味に飽きてしまったという人も、冷凍したトマトならではのしゃりしゃりした食感や、冷凍したことで凝縮されたトマトの味でサラダ全体に変化が起こり、さっぱりとしながらも新鮮な風味が楽しめます。

冷凍トマトをサラダにする使い方の応用として、めんつゆと混ぜてそうめんのタレにするといった方法もあります。ちょっとしたアレンジとしても、冷凍トマトは役に立ちます。

冷凍したトマトの使い方として、加熱が楽に出来る上にトマトの旨味も全部利用出来るスープは、ぜひ冷凍トマトで作って欲しい料理のひとつです。中華スープに入れるもよし、コンソメスープに追加するもよしと、様々な種類のスープに万能に使えます。

トマトのリコピンは加熱することで吸収率が上がり、かつ丸ごと入れることで皮にある栄養も残さず食べることが出来るため、スープは栄養面でとても効率的な料理だと言えます。

使い方としては、丸ごと冷凍させた普通サイズのトマトを適当なサイズにカットして鍋に入れるのも良いですし、冷凍させたミニトマトを丸ごと入れるのも見た目が可愛くなりおすすめです。洋風スープなら、オリーブオイルを少し足してもより美味しくなります。

料理としての冷凍トマトの使い方をご紹介してきましたが、デザートとして冷凍トマトを味わえるシャーベットも夏場に試してみたい使い方です。丸ごと冷凍させたトマトを、すりおろしてシャーベット状にし、はちみつや砂糖をかければ美味しいスイーツになります。

たくさんすりおろして練乳をかけてかき氷のように食べるやり方や、甘い味が苦手であれば塩とワサビでぴりっとした味にするやり方もあるので、冷凍トマトをたくさんストックして、好みの味を探求してみてください。

味が凝縮されていて加熱もしやすいとなれば、パスタソースは冷凍トマトを使うのには絶好の調理方法です。冷凍トマトは通常のトマトに比べて煮崩れるのが早いために、加熱も手早く済ませられるという良さがあります。手早くパスタソースを作りたいといった時には特に便利です。

パスタ全体をごろっとした食感にしたければ丸ごと冷凍させたトマトをざく切りにしたものを使っても良いですし、刻んだ冷凍トマトを鍋に投入すれば、食べやすく馴染みやすい味のパスタソースが出来上がります。

トマトを使ったパスタソースは、ボロネーゼからナポリタン、ナスと合わせてのトマトパスタまで、しっかりした味からさっぱりした味まであるので、バリエーションも広がります。

何にでも使えるトマトソースを作っておけば、パスタだけでなくピザやオムライスなど、他の料理に使うソースとしても応用が効かせられるのも嬉しいポイントです。

それでは、冷凍トマトを使った、トマトの風味がシンプルに味わえる美味しいパスタのレシピをお伝えします。冷凍トマトの他に必要なものは、にんにくと玉ねぎ、ベーコンにオリーブオイルがあれば作ることが出来ます。

丸ごと冷凍させて皮むきをしたトマトは4等分、にんにくや玉ねぎは薄切りにします。ベーコンは2cm幅にカットするのがベストです。オリーブオイルでにんにくを炒め、少し香りを出したら、フライパンに玉ねぎとベーコンを追加します。

さらに切っておいた冷凍トマトを加えて、トマトがソース状になるまでつぶしながら炒め、全体が馴染んだら茹でたパスタに軽く和えて完成です。

パスタの麺を茹でる作業とソースを作る作業を並行すれば、わずか20分程度で調理が完了するため、冷凍トマトというストックを使い、すぐに作れるパスタレシピとしても優秀です。最近はパスタを電子レンジで茹でる方法や道具もあるため、一口コンロでも手軽に出来ます。

作り方や材料がシンプルであるため、バジルを乗せたり粉チーズを加えたりとアレンジも多彩なのが魅力のレシピとなっています。冷凍トマトの使い方として、ぜひ試してみてください。

トマトは夏場は特に重宝する野菜で、レシピも豊富にありますが、冷凍トマトにして使うことで、季節を問わず大量にストックして使うことが出来ます。また、冷凍するからこその良さを活かしたレシピもたくさん出回っているので、凝りたい人にとっては研究のしがいもあります。

冷凍も解凍も簡単に出来る冷凍トマトの良さを存分に活かして、今回ご紹介したものも含め、美味しいトマト料理にたくさんチャレンジしてみてください。