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佐賀弁ってどんな方言?
方言というものは魅力的なものです。地域性が出る事はもちろん、方言にしかない魅力や可愛らしさもあります。
挨拶ひとつとっても面白い響きのあるものも多く、それが日本中に様々な種類があると思うと感慨深いものがあります。
方言にはその地が歩んできた歴史が色濃く出る場合もあります。その地域に居る人は何気なく使っている方言ですが、中でも今回は「佐賀弁」について紹介して行きます。
佐賀弁の歴史について
佐賀弁は、主に九州地方の佐賀県で話されています。九州方言の肥筑方言のひとつであり、多くの人に使われています。
肥前、肥後、筑前筑後の方言をまとめて「肥筑方言」と呼び、今現在に至るまで親しまれてきました。
佐賀弁を使う佐賀県内を細かく見てみると、かつての藩を境目にして微妙に違いが見られます。佐賀弁ひとつ取っても深い歴史が伺えるのが面白いです。
佐賀弁の特徴とは?
方言にはそれぞれの歴史だけでは無く、方言ごとに特徴が見られます。わかりやすい例を言うと、大阪弁の「やねん」や、「~や」等、語尾ひとつとっても特徴があります。
では、佐賀弁の特徴はどんなものがあるのでしょうか。佐賀弁独特の語尾やイントネーション等について紹介していきます。
佐賀弁の語尾について
佐賀弁の語尾は、「ばい」や「たい」で終る事が多く、他にも逆説を意味する「ばってん」等、特徴的な語尾が目立ちます。
「カレーが好きばい」という使い方をしたり、「夏は暑かね~、ばってん(だけど)寒いよりましたい」という風に使います。
佐賀弁のイントネーション
方言の特徴は単純な言葉だけでなく、イントネーションにも現れてきます。佐賀弁のイントネーションは標準語に近い方だと言われています。
言語は特徴的ではありますが、佐賀弁に馴染みが無くても割と聞き取りやすいと言われていて、比較的佐賀弁を知らなくても理解出来ると言われています。
しかし、佐賀弁のイントネーションは地域で差がある事でも知られています。佐賀県の中でも微妙にイントネーションは変わっていくので、その違いを探してみるのも面白そうです。
特徴的な佐賀弁ラジオ体操が謎過ぎると話題
佐賀県公式HPにて、「佐賀弁ラジオ第1」が公開されました。公開されたのは平成29年3月の事で、「ご当地ラジオ体操」の人気に押される形で佐賀県が取り組みました。
公式HP及びYou Tubeから視聴出来るのですが、20万回再生されており、反響が良かったのか「佐賀弁ラジオ体操第2」が投稿されています。
聞いていればある程度聞き取れるのですが、ところどころで何を言っているのか全く分からなくなる謎感が面白い作品です。
ですが親しみと方言だからこそ感じられる元気さが魅力の「佐賀弁ラジオ体操」を、是非実際に視聴してみて下さい。思わず口ずさんでしまうかもしれません。
佐賀弁の特徴的な挨拶2選
佐賀弁の歴史や語尾、特徴を知ったところで、ここからは面白い佐賀弁の挨拶を紹介して行きます。佐賀県にお住いの方に使ってみたら、相手も感心してくれるかもしれません。
挨拶をする事は悪い事ではないので、積極的に使って地元の人との交流をしてみるのも良いでしょう。
1:そいぎんた
「そいぎんた」は、友人や人との別れ際の時に使う挨拶です。目上の方から友達まで広く使える佐賀弁です。
また縮めて「そいぎ(さようなら)」と言うだけでも使えます。仲が良い相手だと「そいぎ~」と言い合いながら別れたりするようです。
縮めて言う事で親しみや気軽さが強調され、使いやすいので友達同士や親しい間柄でよく使われています。
「そいぎんた」には挨拶としてだけではなく、実は接続詞として使う事も出来ます。実際に使ってみましょう。
例えば、「イタリアンは好きだけど、お肉を食べるなら焼肉がよかばい」「そいぎんた(それじゃあ)、今日は焼肉にしようか」という風に応用されます。
標準語でいう所の「それじゃあ、今日は焼肉にしようか」というニュアンスで使われています。この場合でも「そいぎんた」ではなく「そいぎ」を使う事もあります。
2:おはよーござんした
これは知らなくても何となくわかる方言です。朝の挨拶として使われており、「おはよう」ではなく「おはよー」と語尾を伸ばすのでかわいい感じがします。
しかし厳密に訳すと「おはようございました」と過去形になっている事に気付きます。そんな所も佐賀弁の特徴であり、面白い所です。
意味が気になって面白い佐賀弁7選
挨拶の言葉を学んだところで、次は聞いただけでは意味がよくわからない佐賀弁を7つ紹介して行きます。
意味が気になりますし、見た目からして面白そうな佐賀弁ばかりです。これを使いこなせれば貴方も立派な佐賀弁使いになれるかもしれません。
1:とっとっと
「とっとっと」という文字だけ見ると、危ない時につい口にでる「おっとっと」に似ているように感じます。
この佐賀弁は疑問形としても使えますし、返事としても使えます。「この場所、とっとっと?(取っていますか?)」と語尾を上げて使用すると、自動的に疑問形になります。
これに対する返事は「OK!とっとっと(取ってあるよ)」と返しましょう。気軽に使いやすい言葉です。
「と」だけで会話が出来るので、佐賀県の子供達が面白がって言葉遊びに使われたりもしているそうです。
「とっとっと」は、同じ音を3回繰り返したかわいい雰囲気の方言ですが、佐賀弁の特徴として、擬音語などを3回繰り返すというものがあります。
「雨がざーざーざー降ってる」と言ったり、「どんどんどん音が大きくなる」と言って伝えたい状態を強調します。
こういった所に佐賀弁の面白さとかわいい雰囲気が出ています。「とっとっと」を使いこなせばかなり佐賀弁通と言えます。
佐賀だけでなく九州の方言
実は「とっとっと」は佐賀地方だけではなく、九州の方言でもあります。こちらも佐賀弁と同じ意味を持っています。
2:ちゃーがつかやん
ごびに「やん」が付いており、関西弁と似ているように感じますが、実際は恥ずかしい時に使う言葉です。「ちゃーがつか」で「恥ずかしい」という意味になります。
例えば、友達に「好きな人に告白しちゃいなよ」と言われた時には、「そんなのちゃーがつかやん!」と返しましょう。
「そんなの恥ずかしいよ!」と言う意味になります。文字を見るだけなら現地人以外には何を現わしているのか全くわかりません。
3:ちんにげ
響きが面白く、初めて聞くと一瞬下ネタに聞こえなくもありません。実際佐賀の方も一度は多県民の方に言われた事がある人も多いようです。
ちなみに「ちんにげ」は何かに逃げられた時に使いましょう。という意味です。「猫にちんにげられた(逃げられた)」など、語尾の強弱を変えれば同じ意味でもニュアンスが変わってきます。
4:どがんでんされん
「どがんでんされん」は、どうしようもないと思った時に使います。「どがん」という言葉に「どんな・どのような」という意味が含まれています。
実は「どがん」が付いた佐賀弁は他にも色々あります。「どがんしよ(どうしよう」などが良く聞く「どがん」の付いた佐賀弁です。
「アンタはほんとにどがんでんされんね!(どうしようもないね!)」とお母さんに怒られた佐賀県民は少なくないそうです。
5:ばらい
「ばらい」は凄いなぁと思った時や、形容したい時や伝えたい事や状況を強調する時に使いましょう。
「ばらい(凄く)大きかねぇ(大きいねぇ)」という風に使います。日常でよく使われる佐賀弁でもあります。
6:はらかいとる
文字だけ見れば「腹かいとる」と大阪弁にすら見えてしまう言葉ですが、お腹が痒いわけではありません。
腹が立っている時に使う言葉で「はらかいてる(腹が立っている)」「はらかいとんもんね」等、語尾を変化させて使う事が多いです。
腹が立っているけれど、「もんね」などを付けるとちょっとマイルドでかわいい感じになるのも佐賀弁の面白い所です。
7:うっちゃかす
「うっちゃかす」とは何かを落とした時に使われます。例えばお金を落としたり、失くしたり、そんな時に使用しましょう。
「おまんば携帯ばうっちゃかすけん(落としたので)、がばいよろいすっ(とても困った)」というように使います。
佐賀弁のかわいい告白2選
ここで佐賀弁のかわいい告白の言葉を紹介していきます。「方言女子」が流行った時期があったように、方言での告白は何とも言えない魅力があります。
佐賀弁の特徴的なイントネーションや語尾がかわいい感じを更に高めています。告白する際には是非使いたいかわいい方言を2つ紹介します。
1:好いとーけん、付き合ってくんしゃい
相手の事が好きで、自分と付き合って欲しいという時に使います。語尾に「しゃい」とつける事でかわいい感じが増します。
ここぞという時に使いたい佐賀弁ですが、ちょっと冗談っぽく口にして相手の出方を伺うのも恋のかけひきのひとつです。
2:あーたんこと愛しとー
かわいい言葉に聞こえますが、これはかなり熱烈な告白です。相手の事を愛してると言う気持ちを込めて言いましょう。
勝負をかけたい時に使うと良いでしょう。可愛い言葉の中にある熱い感情に相手もきっとドキッとしてしまう事間違いありません。
魅力的な佐賀弁を使ってみよう!
ここまで佐賀弁の面白い挨拶や、面白い語尾、かわいい特徴をお伝えしてきました。佐賀弁の魅力が伝わった事でしょう。
是非一度面白い佐賀弁を自分でも調べてみて下さい。「とっとっと」を始め、紹介しきれなかった面白い佐賀弁が沢山見つかる事でしょう。