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横須賀にある走水神社とは?
神奈川県内には1402ほどの神社があると言われています。政府による明治以降の神社の統廃合の措置により、現在の数に落ち着いたと考えられています。神社が多い地域は鎌倉ですが、ほど近い横須賀にも珍しい由緒を持つ神社があります。
珍しい由緒のある神社の一つは、打倒平家に因んだと言われる叶神社です。平家を倒す願いが叶ったことから叶神社とつけられたそうです。もう一つは今回ご紹介する走水神社です。日本書記、古事記に描かれる軍神の物語に因んでいる珍しい神社です。
走水神社(はしりみずじんじゃ)は横須賀市走水にある由緒正しい神社です。横須賀市浦賀地区では初詣に訪れる人も多く、夏に行われる祭りも勇壮なため、横須賀では有名な神社です。
走水神社は横須賀市の中心部から電車やバスでアクセスしやすい場所にあります。女子力をアップして彼氏を作りたい方、結婚したい方、今付き合っている彼氏と結婚したい方、夫婦仲を円満にしたい方、仕事運を上げたい方、必見です。
あらゆるパワーがみなぎる場所として注目度も高い、走水神社の御朱印のもらい方やお守りの種類と、走水神社へのアクセス方法についてご紹介します。
日本武尊と弟橘媛命を祭る由緒ある神社
走水神社(はしりみずじんじゃ)は日本武尊(ヤマトタケルノミコト)とその妻である弟橘媛命(オトタチバナヒメノミコト)をお祀りしている神社です。
古事記や日本書紀に伝説的英雄として記されるヤマトタケルノミコトがこの地に祀られている由来をご紹介します。ヤマトタケルノミコト一行は東征のため伊勢から静岡を経て神奈川にたどり着き、横須賀と木更津の間にある浦賀水道を渡って千葉県に行こうとしていました。
海を渡り始めた途中で海が荒れ、一行はなにもできず立ち往生してしまいます。オトタチバナヒメノミコは夫を無事渡らせるため、海神の怒りを鎮めるべく、自らを生贄として海に身を投げました。
すると海は静まり船は進み、ヤマトタケルノミコトは無事に千葉県へと渡りました。しかし亡くなった妻を偲び、「吾妻はや(ああ我が妻よ)」と三度もため息をつき嘆いたそうです。これ以降東の諸国を「アズマ(東)」と呼ぶようになったと伝えられています。
走水神社の創建は、ヤマトタケルノミコトが暖かくもてなしてくれた村人たちに冠を与え、それを村人たちが尊んで石櫃に入れ土中に埋め、その上に社を建てたことから始まったと伝えられています。
走水神社の御利益について
走水神社は記紀に残る伝説的英雄であるヤマトタケルノミコトと、その妻オトタチバナヒメノミコが祀られているため、パワースポットとして非常に注目されています。スピリチュアルカウンセラーの江原啓之さんもおすすめした、横須賀でも有名な女子力アップが期待されるパワースポットです。
パワースポットはいくつか存在しているため、由来と期待されるご利益も異なります。まずはどんなご利益をあずかることができるのかチェックしてきましょう。
1:女子力アップで絆を強める
オトタチバナヒメノミコが入水したのはヤマトタケルノミコトを救うためでした。それは古い時代の日本において鏡とされる尽くす女性の姿そのものでした。
走水神社の境内の歌碑には次のような内容が刻まれています。「オトタチバナヒメノミコトの夫への真心が他の人は敵うものではなく、妻として正しく忠誠を尽くす心は女性の鏡であり、男性の模範となるものである」というものです。夫のため身を捧げた姿が人々を感動させました。
オトタチバナヒメノミコとヤマトタケルノミコトの物語は、男性に尽くす女子力と、二人の夫婦間の強い絆の象徴とも言えます。このため走水神社は女子力と夫婦円満のパワースポットと言われています。
2:開運
全国各地、走水神社のように水神を祀る水神社のパワーは強力だと言われます。古事記と日本書紀に残る最古の英雄であるヤマトタケルノミコトは走水の海を超え、東西の地を平定した武神です。負け知らずのヤマトタケルノミコトが祀られている超強力なパワースポットと言えます。
3:商売繁盛
御祭神であるヤマトタケルノミコトが勝ち続けた伝説になぞらえて、仕事運・商売繁盛のご利益があるパワースポットと言われています。横須賀出身の有名人は走水神社に参拝に来ることが多いです。小泉元首相も参拝したそうです。小泉元首相は「舵の碑」建立10周年で祝辞も述べられています。
本殿近くのお砂取りでご利益
「お砂取り」とは、神社などのパワースポットの砂を持ち帰ることを言います。水以上にその土地の砂や土にはパワーが宿っていると言われています。スプーン一杯程度の砂を持ち帰り、携行することでパワーを頂けるそうです。
走水神社には「御砂倉」があります。この砂はヤマトタケルノミコトとオトタチバナヒメノミコが住んでいたとされる「御所が崎」のものです。小さな倉の中には砂とスプーンが置かれていてお砂取りができます。小袋などに持ち帰ってお守りに入れると女子力アップなどのご利益が期待できます。
お砂取りをする場合は小さな袋などを持参することをおすすめしますが、ない場合は社務所に申し出ると袋をいただけます。
走水神社ではお水取りもできます。取水口が1つしかないため2Lペットボトル2本までという制限が掲示されています。富士山の霊水が長い年月をかけて地下深くから湧き出した真水です。ミネラル豊かで浄化作用の強いお水です。
走水神社のパワースポット巡り
走水神社にはパワースポットがいくつか存在します。パワースポットのある奥宮は本殿の横から狭い道を上っていきます。石の階段が続く山道を上がっていくためスニーカーなど歩きやすい靴がおすすめです。また暗くなると危険なため明るい時間に参拝することをおすすめします。
本殿だけではなく、走水神社に訪れた際にはぜひ足を運びたいパワースポットがあります。長い階段を昇って本殿に来てまた裏山を昇るのは骨の折れる作業ですが、実はこちらへの参拝のほうが重要だという話もあります。走水神社に来た時には奥宮のパワースポットまでアクセスしてみてください。
1:弟橘媛命の記念碑
走水神社にはオトタチバナヒメノミコが入水した際に詠んだ辞世の句を刻んだ石碑があります。男爵高崎正風がオトタチバナヒメを祀る祠が小さく粗末であることを知り悲しんだそうです。当時の鎮守府長官上村将軍にきちんと祀るよう合議を申し出ました。
合議の結果記念碑を建設することになりました。担当となったのが日露戦争で活躍した海軍大将東郷平八郎や乃木希典などでした。建設の際の除幕式には東郷平八郎、乃木希典、高崎男爵も参加しました。碑の文字は恒久王妃昌子内親王に依頼されました。
石碑に使われた石は、伊豆の根府川石です。4メートル以上の高さがあります。走水港まで船で運ばれ、陸揚げされて神社の本殿の裏側に当たる山まで運んで建てられました。
辞世の句は「さねさし相模(さがむ)の小野に燃ゆる火の火中(ほなか)に立ちて問ひし君はも」というものです。焼津の地で火攻めにあった際、ヤマトタケルノミコトが同行したオトタチバナヒメノミコの身を案じて火中に入りました。その時のことを思い出して詠んだ句です。
オトタチバナヒメノミコの夫への深い愛情と、この先を案じる気持ちが詠まれた記紀の中でもとても有名な句で様々な学校の校歌にも登場します。古い美徳と言われるかもしれませんが、多くの人を感動させたひとりの女性の生き方として今もなお愛される句です。これぞ真の女子力と言えます。
オトタチバナヒメの愛と自己犠牲は上皇后道子様が皇后時代に講演に用いられるなど、非常多くの人の心に響く物語です。貴重なパワースポットなのでぜひ足を運んでみることをおすすめします。
2:古代稲荷社
ヤマトタケルノミコトが海を渡る前にお参りしたのがこの稲荷社のある場所だと言われています。西暦110年10月にヤマトタケルノミコトが東北地方を平定する際の祈願をした祠があったそうです。
丘陵の中腹の木々の中にあり、静けさと神聖さを感じられる場所です。強い守護のパワーを感じることができるパワースポットです。
3:神明社・須賀神社・諏訪神社の3社
スサノオノミコトを祀る須賀神社、アマテラスオオミカミを祀る神明神社、タケミナカタノカミを祀る諏訪神社が並んでいます。元々横須賀市内の別の場所に祀られていたものですが、明治時代に走水神社に移され、合祀されたのがこの場所です。古代の石造りのまま残されています。
スサノオノミコトはアマテラスオオミカと月読命(ツクヨミノミコト)と兄弟であり、三貴子と呼ばれる非常に尊い神様です。3兄弟の父親は国生み物語のイザナギです。イザナギが黄泉から帰って禊をしている時に両目と鼻から生まれた神様が三貴子です。
タケミナカタノカミは力自慢の神様で国譲りに出てきます。タケミカヅチに力自慢を挑んだことが相撲の起源だと言われています。タケミカヅチに敵わなかったタケミナカタノカミは諏訪湖に逃げ込みました。これが諏訪神社でタケミナカタノカミが祀られている所以です。
4:弟橘媛命「舵の碑」
オトタチバナヒメノミコが入水した伝説から、走水神社は航海の安全を願う海の神様としても崇められています。海の安全と平和を願う象徴として、1975年の国際婦人年に走水神社に舵の碑が建てられました。走水神社を象徴するようなありがたい場所です。
現在の舵の碑は2代目で、平成19年に修復されたものです。初代舵の碑は実際に船で使われていた木製の舵を使用して作られましたが、腐食が進んでしまったため、新しい舵の木で作られました。オトタチバナヒメが彫られたブロンズのレリーフは初代と同じものが使われています。
現在も外国船籍を含め多くの船が行き交う浦賀水道は、海難事故がないことを強く望まれる海です。走水神社は海に正面を向けて建立されている水神でもあるため、この舵の碑と共に航海安全の神として大切にされています。
5:顕彰の碑
ヤマトタケルノミコトとオトタチバナヒメノミコの愛を貴んで建てられた碑です。女子力を高めたい方やカップル、夫婦で拝んでいく方がとても多いパワースポットです。
6:水神社
本殿裏には赤い祠の水神社があります。走水神社は水との縁が深いことから、水と河童を祀っています。河童は水の化身と言われ、遭難者を助けたり、漁業者に多くの魚をもたらしたとされています。
水と縁の深い走水神社ではこんなにかわいい河童が参拝客を見守ってくれています。子供と一緒に行っても喜んでくれそうです。いくつか河童がいるので探してみるのも楽しいです。河童の好物であるキュウリがお供えされていることもあります。
走水神社の御朱印について
SNSなどでも御朱印集めが話題になっています。最近では女子力がアップしそうな可愛らしいデザインの御朱印帳や、御朱印帳カバーも売られています。
2013年に「伊勢神宮の式年遷宮」と「出雲大社の平成の大遷宮」が重なった年に神社やパワースポットがテレビなどで多く特集されました。芸能人が御朱印集めをしていることがメディアで取り上げられブームとなりました。旅行の記念や縁起ものであることからハマる人が続出しました。
走水神社にも御朱印や御朱印帳があります。社務所に納める初穂料や社務所の受付時間などご紹介します。
御朱印の初穂料
走水神社の御朱印の初穂料は300円です。社務所でお納めください。明治神宮や鶴岡八幡宮は500円なので少しお安いです。
御朱印の受取時間
走水神社の社務所は9時~15時まで開いているため、御朱印をいただく場合は時間内に来社する必要があります。ただし、走水神社の宮司さんは西叶神社兼務されていて走水神社に常にいらっしゃるわけではありませんのでご注意下さい。問い合わせ先は西叶神社となります。
オリジナル御朱印手帳について
走水神社のオリジナルの御朱印帳についてご紹介します。社務所で初穂料として1200円納めるといただくことができます。色は紺色とピンク色の2種類です。表紙には桜、裏表紙には海に身を投げるオトタチバナヒメノミコが描かれています。女子力がアップしそうな可愛らしいデザインです。
走水神社のお守り
神社に行ったらやはりそのご利益のあるお守りを頂いて帰りたいものです。女子力向上や夫婦円満に興味のある方は走水神社のお守りを身に着けるのがおすすめです。走水神社のお守りについてご紹介します。
オトタチバナヒメノミコが描かれた舵の碑の形をしたお守りは「恵方への舵」と書かれています。身を挺して夫を助け行く先へ導いた女神が、持った人のことを望むところで導いてくれるようなお守りです。オトタチバナヒメノミコの女子力にもあやかることができそうです。
ヤマトタケルノミコトとオトタチバナヒメノミコの深い愛情が語り継がれる走水神社は縁結びのパワースポットです。良縁を求める人にはぴったりのお守りです。女子力アップしたい方、婚活中の方、必見です。
全国各地で戦い続けたヤマトタケルノミコトを祀った走水神社のお守りは開運や厄除けのパワースポットです。スサノオノミコトがヤマタノオロチを退治したことから厄除けの神様として祀られていることから厄除け祈願に走水神社のお守りは大切にされています。
お砂取りの時に社務所で小さな袋をもらえます。走水神社の気が宿る砂なのでお守りにぴったりです。身に着けて携行したり、神棚に飾ったり、玄関先に置いたりするといいそうです。1年経過した頃に厄除けとして玄関先にまくといいようです。
ヒノキを加工したお守り
走水神社の本殿は総ヒノキ造りです。古い本殿を建て替える際に、側面に使われていたヒノキを加工して作られたお守りです。社殿が総ヒノキ造りの神社は全国的にも多くありません。手作りで作られたとても貴重なお守りなので持ち歩いてお守りのパワーをいただきましょう。
走水神社の例祭日
走水神社には夏の例祭、秋の例大祭があります。夏の例祭は走水神社内にある須加神社のお祭りです。京都の祇園で有名な八坂神社の例祭と同じお祭りです。秋の例大祭が走水神社のお祭りです。西暦で数えて奇数年が本祭り、偶数年が陰祭りとされています。
走水神社では夏と秋以外にもお祭りが執り行われています。3月第二土曜日には「針供養」、ゴールデンウイークの頃には「包丁供養祭」が行われます。おしるこがふるまわれたり、海産物が販売されているため横須賀市内外から多くの参拝客が訪れています。
1:須賀神社例祭
夏の須賀神社の例祭は2年1度行われます。宮神輿が走水町内を巡ります。提灯行列が4日間、前夜祭、祭礼当日と6日間に渡ります。祭礼当日の朝早くから神輿が飾られます。飾り付けられた神輿は、白装束を着た禰宜さんから受け渡され、順番に各町内を回っていきます。
須加神社の例祭の神輿の担ぎ方は独特です。掛け声に合わせて大きく神輿を揺らします。海の上を進む船を想像させるような揺らし方です。神輿は同じところを2度通れないため、途中海を渡る「海上渡御し」があります。船から海の中へ神輿を受けに男衆が勢いよく海の入るところは大迫力です。
海の町らしく荒々しい夏祭りは走水神社の名物です。2年に1度のお祭りは多くの人でにぎわいます。本祭りの日曜日の神輿リレーは例大祭の最大の見所です。
2:走水神社例大祭
秋は走水神社の例大祭があります。氏子や町内役員が参列し神事が執り行われる、夏の祭りとは雰囲気の違う厳かなお祭りです。
走水神社の基本情報
走水神社はバスも通っており、アクセスがしやすい場所にあります。また、ドライブにもおすすめできる風光明媚な場所にあります。観音崎灯台や横須賀美術館など横須賀の魅力あふれるエリアにあります。ICも近いため車でのアクセスも良好です。
住所 | 神奈川県横須賀市走水2丁目12-5 |
電話番号 | 046-844-4122 |
ご参拝は終日可能
御参拝は終日可能です。ただし奥宮などは山道を歩いていくため、遅い時間のアクセスはあまりおすすめできません。明るい時間内で回りきれる時間に行くことをおすすめします。かわいい河童モチーフのおみくじもあるのでお子さんと一緒に遊びに行くのもおすすめです。
社務所の営業日時
走水神社の社務所の営業時間は午前9時~午後3時までです。お守りや御朱印が欲しいという方は上記の時間内に走水神社に行くのがよいでしょう。また、走水神社の宮司さんは西叶神社と兼務されており、走水神社に常駐していません。各種お問い合わせは西叶神社に行うようにしてください。
電車でのアクセス
走水神社への公共交通機関を利用したアクセス方法をご紹介します。走水神社の最寄り駅は京浜急行馬堀海岸駅です。京急本線でアクセスする場合、快特は馬堀海岸駅では停まらないため堀之内駅まで快特を乗ると早く着きます。
堀之内駅から普通電車に乗り換えて馬堀海岸駅までアクセスします。馬堀海岸駅から観音崎行きバスに乗り「走水神社」で下車すると目の前は走水神社です。JRでアクセスする場合は、JR横須賀駅から観音崎行きバスに乗車可能となっています。
車でのアクセス
車でのアクセス方法をご紹介します。走水神社の最寄ICは横浜横須賀道路の馬堀海岸ICです。16号線から206号線に右折し、観音崎方面に進みます。バス停「走水神社」手前のファミリーマートを通り過ぎて右折すると走水神社の駐車場へと進みます。
住宅地で道が細いため、大型車でのアクセスは難しいようです。駐車場の台数も多くないため参拝客の多い時期はご注意ください。
走水神社に一度行ってみよう!
走水神社が女子力アップのパワースポットと言われる理由をご紹介しました。由緒正しい神社で、地域の人に愛され大切にされてきた神社です。記紀にあるいくつかの伝説に因んで、パワースポットとしても人気が高い神社です。女子力や良縁を求めている方はぜひ一度足を運んでみてください。