【シャドークイーン】の特徴やおいしいレシピをご紹介！自宅でできる栽培方法も

シャドークイーンとはどのような野菜でしょうか。シャドークイーンはじゃが芋の一種で2006年に発売されました。シャドークイーンの特徴は何といってもその色にあるでしょう。シャドークイーンの外側は黒に近い濃い紫色で果肉は鮮やかな紫色です。

シャドークイーンはアントシアニンが豊富に含まれる栄養豊かなじゃが芋です。他の紫のポテトよりアントシアニンの量が多く強い抗酸化作用があると言われています。シャドークイーンの鮮やかな紫はその色素によるものです。

またシャドークイーンにはレモンに匹敵するほど多くのビタミンCが含まれます。シャドークイーンに含まれるビタミンCはでんぷんに包まれているため、加熱しても壊れにくいので加熱調理に向いていると言えます。

さらにシャドークイーンには水分を排出しむくみ防止に良いとされるカリウムが多く含まれています。このようにシャドークイーンはじゃが芋の一種ですが、他のポテトと比べると栄養価が高いことが分かります。

シャドークイーンは北海道で開発されたじゃが芋です。2006年に公表されましたが、それより何年も前からある「キタムラサキ」という品種を改良したもので、キタムラサキやインカパープルという紫の芋よりアントシアニンが多く含まれていることが特徴と言えます。

シャドークイーンの果肉の紫は熱を加えてもしっかりと残ることから、食卓を彩るおしゃれな食材として知られています。デパ地下やデリなどで見かけたことがある方もいらっしゃるでしょう。さらにシャドークイーンは栽培が簡単なことでも知られています。

普通のじゃが芋は一年に2回収穫できますが、シャドークイーンは初夏に1度のみ収穫できる品種です。シャドークイーンは栽培が簡単なため最近では自宅の菜園で作る方も増えています。ここではシャドークイーンの栽培方法もご紹介しますので是非ご自宅で挑戦してみましょう。

このように魅力的なシャドークイーンはどのような味なのでしょうか。まず形はメークインのような細長い楕円形です。シャドークイーンの食感はメークインのような粘り気のあるねっとりした食感ではなく、男爵のようなホクホク感もありません。さつまいものような食感と言えるでしょう。

加熱したシャドークイーンは男爵のような煮崩れ具合ですので、ポテトサラダやポタージュのレシピに向いていると言えるでしょう。シャドークイーンは普通のじゃが芋と同じような味なので、一般的なポテトレシピに活用することができます。

シャドークイーンは味も食感も他のじゃが芋とあまり変わりません。そのため加熱しても変わらない濃い紫色を生かしたレシピにすると、カラフルな食卓を演出することができおすすめです。濃い色の野菜や卵の黄色などと合わせるとより鮮やかでおしゃれになるでしょう。

それではシャドークイーンを使った簡単でおいしいレシピをご紹介します。シャドークイーンはクセのない味で他のポテトと同じように調理することができますが、鮮やかな紫色を生かしたレシピは食卓を明るく彩ることでしょう。

まずはじめにシャドークイーンチップスのレシピをご紹介します。シャドークイーンだけでなく、メークインなどのじゃが芋や果肉がオレンジ色のじゃが芋も使って作れば3色チップスができ子供たちにも喜ばれることでしょう。

まず皮を剥き、スライサーで薄切りにします。10分程水にさらしザルにあげ、キッチンペーパーで水分をよく拭きとります。フライパンに底から2cm程の油を入れて160℃に熱し、スライスした芋を少しずつ入れじっくりと揚げます。

表面がカリッとするまで揚がったら油をきります。熱いうちに塩を適量振りかけて完成です。カリッとおいしいチップスに仕上げるには、薄く均一にスライスすることがポイントです。とてもおいしいのでおやつにぴったりです。

チップスにしてもとてもおいしいのですが、スティック状に切って揚げてもおいしいポテトフライが出来上がります。熱々のホクホク食感を味わうことができます。

次にご紹介するシャドークイーンレシピは、シャドークイーンとツナのサラダです。とても簡単に作ることができるうえ、普通のポテトサラダよりおしゃれに仕上げることができおすすめです。まず皮を剥き2cm角に切り水にさらします。

水を切って、電子レンジで3分30秒～50秒加熱します。火が通りやわらかくなったら熱いうちにマッシャーで潰し、塩こしょう・酢を入れて混ぜます。薄く輪切りにしたきゅうりを塩もみしておきます。また薄くスライスした玉ねぎをレンジで2分加熱した後、水にさらしておきます。

シャドークイーンの粗熱が取れたら、水分を搾ったきゅうりと玉ねぎを加えます。油をきったツナも加えマヨネーズで和えます。味にメリハリをつけるために少量の醤油を加えるのもおすすめです。パプリカなどの緑黄色野菜やゆで卵などと混ぜると紫の色が映えてとてもおしゃれです。

次にご紹介するおいしいシャドークイーンレシピは、簡単ポタージュスープです。まずシャドークイーンと玉ねぎを薄切りにし鍋に入れます。水をヒタヒタに入れて火にかけアクを取りながら10分程煮て、柔らかくなったらミキサーにかけます。

再度鍋に戻し、お好みの濃度になるよう牛乳を加えます。沸騰させない程度に温め、塩こしょうで味を整えます。器に盛り生クリームを回しかけて完成です。シャドークイーンを煮る時の水を少なくするとより濃厚な味わいになり、とてもおいしいポタージュが出来上がります。

シャドークイーンを煮る時にキャベツなどの野菜も一緒に煮ると、また違った味わいのポタージュスープが出来上がります。パセリやクルトンを散らして食べると良いでしょう。

最近では自宅の畑で野菜を作る方が増え、シャドークイーンを栽培する方も多くいらっしゃいます。シャドークイーンはお庭の畑でも簡単に栽培することができるので是非挑戦してみてください。おいしい自家製シャドークイーンを収穫する時はひときわ楽しい時間となるでしょう。

シャドークイーンの栽培時期は3月初旬から6月下旬ごろまでです。シャドークイーンは暑さと寒さに弱く、他のじゃが芋と違い1年に一度収穫する品種です。この芋は日当たりが良く水はけの良い場所ならどこでも簡単に栽培できるので家庭菜園におすすめです。

シャドークイーンを栽培するにあたり、秋口に肥料を入れた土づくりをしておきます。そして2月頃に牛ふん堆肥と発酵油かすを入れ軽く耕しておきます。庭で栽培する場合には約20cmくらいのやや高めの畝を作ります。シャドークイーンは柔らかいフカフカの土の方が良く育ちます。

少し高めの畝にしておくことにより排水しやすくなります。3月初旬の植え付けの頃はまだ寒いですので、マルチフィルムを張っておくと土の温度と湿度が安定し育ちやすくなります。マルチフィルムに30センチ間隔で穴を開け、種芋が埋まる深さを目安に5cm程掘ります。

シャドークイーンの種芋は縦2つに切って切り口を日に当て乾かしておきます。そして切り口を上にして穴の中に入れ上から土を被せます。切り口を上にすることで根がスムーズに生え、元気な強い芽だけが伸びてきて病害虫に強い株ができます。

シャドークイーンの栽培に適した温度は15～20℃です。そのため植え付けをした頃の寒さから守るために、芽が出てきたら上に不織布をかけて保温しておきます。芽が15cmくらいに伸びた頃、丈夫な芽だけ3～4本残して残りは取り除きます。

5月下旬頃の花を咲く時期には、暑くなり過ぎないようにマルチフィルムをはがします。シャドークイーンは暑さにも弱く30℃を超える気温になると成長が止まってしまいます。その頃には、雑草を抜き芋に日が当たらないようにさらに土を被せておきます。

シャドークイーンは発芽してから約60日くらいすると葉が枯れ始めます。葉が枯れ始めるのが収穫時期の目安です。葉が枯れる直前まで芋が大きく生育していくので、それまでの間は芋が土から出てしまわないように注意します。

シャドークイーンの収穫はよく晴れた日の午前中にすると良いでしょう。掘り出したら1～2時間乾かしておきます。その後3日程風通しの良い所で陰干しをすると保存しやすくなります。シャドークイーンは地中の深い所にも芋ができるので、取り残さないよう収穫しましょう。

シャドークイーンの保存方法は他のじゃが芋と同じく冷暗所で保存します。光に当たると皮が緑色になったり芽が出やすくなったりして、毒素を発生させるので注意が必要です。

紫色のシャドークイーンのレシピ紹介と自宅でもできる栽培方法についての解説はいかがでしたでしょうか。シャドークイーンは見た目も鮮やかで、他の食材とも合わせやすいクセのないじゃが芋です。自宅でも簡単に栽培することができるので是非挑戦してみましょう。