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神奈川県の三浦半島で作られる「三浦大根」
大根は、おでんなどの煮物やたくあんなどの漬物に使われる野菜です。アブラナ科ダイコン属の1年草で、古くから日本人に馴染みの深い野菜の一つです。
一口に大根といっても色々な種類があり、大きさや形も種類によってさまざまです。日本では白いものが一般的とされていますが、真っ赤なものや真っ黒いものなど、色もさまざまで、最近では日本でもカラフルな品種を作る農家も出てきています。
日本で一般的な白い大根の種類の中には、東京の亀戸大根や大倉大根、鹿児島県の桜島大根、京都府の佐波賀だいこん、滋賀県の山田ねずみ大根などがあります。
これらと同じく白い大根の仲間に神奈川県の三浦半島で作られている白首系大根「三浦大根」があります。三浦大根は、在来種の高円坊系に練馬を交配し育成された白首の大根です。
現在大根の主流は根の上部が緑色の青首大根です。しかしかつては三浦大根と同じ白首大根が多く栽培されていました。白首大根は、青首大根に比べ辛味が強いのが特徴です。
神奈川県で収穫される野菜の収穫量は、1位がキャベツ、2位が大根です。さらに2020年度の大根の全国の生産量ランキングでは神奈川県は第5位につけています。神奈川県は全国的に見ても大根の収穫が盛んな地域なのです。
地元でも流通量は1%程度
三浦大根は希少な大根としても有名です。三浦大根は年末に、お正月用として出荷される希少な存在です。しかし、一部の直売所などで12月〜3月上旬まで販売されていることもあります。それでも三浦半島における三浦大根の販売数量は全体のわずか1%ほどとなっています。
三浦大根はかつては神奈川県の代表する農産物としての地位を確立していました。しかし自然災害により、その座は奪われてしまいます。
1925年に三浦大根と命名された大根は、東京都練馬の練馬大根と三浦産の高円坊大根を交配して誕生したものです。三浦大根は当時、関東を中心に冬大根として人気を集めていました。
しかし三浦大根は、1979年に襲来した大型台風20号により大きな被害を受けてしまいます。これをきっかけに甘くて収穫しやすい青首大根の栽培が盛んとなったため、三浦大根は衰退していってしまったのです。
しかし三浦大根の人気は衰えることなく、年末になると三浦大根を求めて遠方から神奈川県三浦市に足を運ぶ人も多くいるそうです。
旬の時期は冬
三浦大根の旬は12月から3月上旬ですが、現在は年末に販売されることがほとんどです。しかし三浦半島周辺の直売所や契約農家では、三浦大根の旬である12月から3月上旬まで販売している場合もあります。
このように三浦大根の地元では年末以外でも店頭に並ぶこともありますが、その数は少ないです。三浦大根の多くは、クリスマスの時期に収穫し、年末にかけて正月用の食材として販売されることがほとんどです。
三浦大根の特徴
ここでは三浦大根の特徴を紹介します。三浦大根は現在主流となっている青首大根ではなく白首大根です。三浦大根にはどのような特徴があるのでしょうか。
尻に向かうにつれ太くなる中ぶくれの形
三浦大根は、葉と実の間の首の部分が細くて尻に向かうにつれて太くなる「中ぶくれ」の形が特徴で、大きいものでは長さ60cmほど、重さ8kgにもなります。
三浦大根は、茎がピンと張っており、葉が鮮やかな緑色のものがおいしいとされています。根の部分に艶とハリがあり、ヒゲ穴が少なく表面が滑らかで、ずっしりとした重みがあるものを選ぶようにするとおいしい三浦大根に出会えることでしょう。
三浦大根は青首大根に比べ重くて大きいので、そのまま冷蔵庫に保存するのが難しい場合があります。そのような時には、日の当たらない場所において保存するのがおすすめです。
また、三浦大根を保存するときは、大根の尻尾部分は切らないように気をつけましょう。三浦大根は水分量が多いので、乾燥しやすく切断面から水分が飛んでしまう可能性があります。
そのため三浦大根をカットしてしまった場合には、切った部分をラップやキッチンペーパーで包んで保存するよう心がけましょう。
肉質は柔らかく緻密で煮くずれない
柔らかく緻密な肉質で煮崩れしにくいため、三浦大根は煮物やおでんにおすすめです。また、歯切れもよく、正月のなますにもよく使われています。
三浦大根は味が濃くみずみずしさがあるのが特徴です。そのため、煮込み料理でも生食でも三浦大根そのもののおいしい味わいを楽しむことができます。
煮込み料理に三浦大根を使用する時には米の研ぎ汁で下茹でするのが良いとされています。米の研ぎ汁で下茹でをすることで、大根特有の灰汁やえぐみ、苦味を和らげて味を染み込みやすくしてくれます。
おすすめ!三浦大根を使った簡単おいしいレシピ
ここからは三浦大根を使った簡単レシピを紹介します。三浦大根のおいしい味わいを活かした簡単おすすめレシピなので、是非試してみてください。簡単にできるレシピを集めましたので、料理初心者の方にもおすすめです。
三浦大根のおでん
まず紹介する三浦大根の簡単レシピは「三浦大根のおでん」です。三浦大根は冬が旬の野菜なので、冬の料理によく合います。
さらに煮込むと甘みが出てくる上に煮崩れもしにくいので、じっくりと煮込むおでんは三浦大根との相性が抜群なのです。三浦大根を使っておいしいおでんを作ってみましょう。
三浦大根のおでんの作り方です。三浦大根は食べやすい大きさに切り、面取りをして、米ぬかで下茹でをしておきましょう。はんぺん、さつま揚げ、ちくわ、ちくわぶ、結び昆布、結びしらたきは食べやすい大きさに切っておきます。
鍋に水(500cc)と白だし(50cc)を入れ、材料を入れ、中火で1時間ほどじっくりと煮込みます。一度火を止め冷まし味を染み込ませます。食べる時に再び温め完成です。
三浦大根の甘酢漬け
次に紹介する三浦大根の簡単レシピは「甘酢漬け」です。三浦大根はパリパリという食感が魅力です。三浦大根のおいしい味わいと食感を同時に楽しめるおすすめ簡単レシピとなっています。
もう一品欲しい時などに活躍する、冷蔵庫に忍ばせておきたい常備菜レシピです。切って漬けるだけなので簡単に作ることができます。お弁当などにもおすすめなので、是非お試しください。
三浦大根の甘酢漬けの作り方です。三浦大根は皮を剥き、薄い輪切りにします。スライサーを使うと簡単に薄くカットできるのでおすすめです。
薄切りにした三浦大根に塩を振り、しんなりとしたら水気を切って、ジッパー付きのビニール袋に入れます。酢(100cc)、砂糖(70g)、塩(小さじ1)・糸唐辛子(適量)を加え、空気を抜いてジッパーを閉じます。冷蔵庫に入れ半日ほど寝かせたら完成です。
三浦大根は通販でも買える!
三浦大根は、神奈川県の三浦半島に足を伸ばさなくては手に入れられないのかといえば、そういうわけでもありません。神奈川県に足を運ばずとも、通販を使えば全国どこででも手軽に三浦大根を手に入れることができるのです。
ここでは通販で三浦大根を購入できるおすすめの通販サイトを紹介します。神奈川県に直接足を運ぶのが難しい方も、通販サイトで三浦大根を手に入れて、そのおいしい味わいを堪能してください。
三浦市農協オンラインショップ
まず紹介する三浦大根を購入できる通販サイトは「三浦市農協オンラインショップ」です。神奈川県三浦市のおいしい旬の野菜を購入できるオンラインショップで、三浦大根をはじめ、キャベツやにんじん、かぼちゃなど旬の野菜を購入することができます。
野菜単品での販売はもちろん、色々な三浦市の野菜を楽しみたい方におすすめな詰め合わせセットや、三浦の魅力が詰まったギフトもラインナップされています。
三浦市農協オンラインショップで販売している三浦大根は、1番美味しさを堪能できる旬の時期に収穫し、大根の大きさに合わせた箱に入れてお手元に届きます。
柔らかくてみずみずしく煮崩れしにくい特徴を持ち味も染み込みやすい三浦大根を、おでんやぶり大根にすれば、その美味しさを存分に堪能できます。
食べチョク
次に紹介する三浦大根を購入できる通販サイトは「食べチョク」です。農家や漁師から「チョク」で美味しさを届けてくれる産直通販サイトで、こだわりの食材やお花を新鮮なまま届けてくれます。
食べチョクで販売されている三浦大根は、三浦市産地全体でも1%にも満たない生産量しかない三浦大根を、1本あたり2kgから3kgほどを入れてお手元に届けてくれます。
神奈川県内の飲料メーカーから出る茶殻やコーヒーカスなどをメインに堆肥化されたものを利用し、さらに三崎港のマグロを加工する際に出る産業廃棄物を肥料化することで、地元の資源を有効に活用しながら、おいしい三浦大根を作っています。
三浦大根はお正月のなますとして使われるのが定番ですが、ふろふき大根などの煮物としても美味しくいただくことができます。
冬だけの希少な味!三浦大根を食べてみよう
神奈川県三浦半島の伝統野菜である「三浦大根」の魅力に迫りました。年末にしか出会えないかもしれない希少な三浦大根を是非ご堪能ください。
※ご紹介した商品やサービスは地域や店舗、季節、販売期間等によって取り扱いがない場合や、価格が異なることがあります。