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爽やかな味わいが特徴の「はるみみかん」
柑橘類に区分されるみかんは、種類の多さが特徴です。美味しいといわれるみかんだけでも30品種以上ありますし、国内で栽培されているみかんとなれば80品種以上になります。
これだけ品種が多いのは、品種改良によって積極的に新しいみかんを作ってきたことが関係します。おいしいみかんを交配させてできたみかんには、高級ギフトとして人気の美味しいみかんが多いです。実は静岡生まれのはるみみかんも、そうしたみかんの1つに含まれます。
はるみみかんは「ポンカン」と「清美」の交配種
静岡生まれの美味しいみかん・はるみみかんは、タンゴール系と呼ばれるみかん品種です。タンゴール系みかんは美味しいみかんがたくさんあるのが特徴で、高級ギフトとしても人気のせとか、甘平、甘草、はれひめなどもはるみみかんと同じタンゴール系みかんになります。
そんなタンゴール系みかんの中でも特に人気なのが「清見タンゴール」です。清見タンゴール(カンキツ興津21号)は、アメリカ産オレンジ「トロピタオレンジ」と国産温州みかん「宮川早生」から生まれました。
ちなみに清見タンゴールは、現在市場に流通する人気タンゴール品種の元祖になります。はるみみかんなど交配によって作られた新しいみかんの多くは清見タンゴールを親にもつので、清見タンゴールの特徴を持ったみかんは多いです。
はるみみかんのもう1つの親はインド原産のみかん品種・ポンカンで、1896年に台湾経由で中国から移入されました。今では今津ポンカンや太田ポンカンなど種類も多くありますが、はるみみかんの親となったのは「F2432ポンカン」です。
はるみみかんの品種登録は1999年11月なので比較的新しい品種ですが、非常に食べやすくて美味しいみかんとして人気があります。
名前の由来
名前の由来は、はるみみかんの収穫時期と関係します。はるみみかんは春先に収穫時期のピークを迎える品種です。そこで「春の景色を見せてくれるみかん=春(はる)見(み)」の名前になったといわれています。
なお爽やかなはるみみかんの香りも春の訪れを感じさせるため、香りも名前の由来になったという説があります。
主な産地
静岡生まれのおすすめみかん・はるみみかんですが、生産量が多いのは静岡ではなく愛媛です。全国栽培数の約1/3が愛媛産ですから、市場に出回るはるみみかんの多くは愛媛産はるみみかんといえます。
広島もはるみみかんの名産地です。収穫量は全国第2位で、瀬戸内海周辺を中心に栽培されています。中でも瀬戸田町ははるみみかんの栽培が盛んです。瀬戸田産はたっぷりの太陽を受けて育ちます。ですから果肉の粒が大きく果汁がたっぷり詰まっていますし、甘みも強いです。
さらに「樹上完熟」という栽培方法で育てているので、手に持つとずっしりと重みが感じられます。なお葉がついた状態のはるみみかんも手に入るので、大切な人へのギフトとしてもおすすめです。
はるみみかん発祥地である静岡は全国第3位で、静岡・清水市を中心にはるみみかんが栽培されています。さらに静岡産はるみみかんは県公認ブランド「しずおか食セレクション」に認定されているので、静岡ギフトとしてもおすすめです。
はるみみかんが人気の理由
春先のギフトとしても人気のはるみみかんですが市場に出回る数が限られているので、「美味しいけど入手困難な高級みかん」としても有名です。さらにあまりの美味しさから、「一度食べると忘れられない味のみかん」として年々人気が上がっています。
甘くて果汁たっぷりの大粒の果実
ボリュームのあるアメリカ産オレンジから生まれた清見タンゴールと、大粒の果実が特徴のF2432ポンカンを親に持つはるみみかんは、たっぷりの果汁が美味しいです。F2432ポンカンを親に持つみかんですが、F2432ポンカンとは違い皮に厚みはありません。
どちらかというと温州みかんのような薄い皮に近いです。とはいえ皮の固さは、F2432ポンカンの特徴を受け継いでいます。ただしスーパーでよく見かけるみかんに比べると固さを感じるだけで、手で簡単にむける固さです。
なお果実は平均180g~200gと大きく、ボリュームのあるみかん品種に区分されます。さらに甘みの強い温州みかんの特徴を持つ清見タンゴールの影響で、どちらかというと甘みが強いみかんです。
ただし酸味が強いF2432ポンカンの特徴も受け継いでいるので、爽やかな酸味もしっかり感じられます。そのためはるみみかんは、甘味と酸味のどちらも堪能できるところがおすすめです。
薄皮ごと食べられる
F2432ポンカンの特徴を受け継いでいるはるみみかんですが、果肉を包んでいる皮(じょうのう膜)が薄いのが特徴です。
F2432ポンカンのように内側の皮が厚いみかんは、そのまま食べると皮が口に残るので、食べる前に皮をむき果肉だけを食べます。はるみみかんはF2432ポンカンとは違い果肉を包む皮が薄いですから、皮をむかなくても食べられるところがおすすめです。
貴重な品種だからギフトにもおすすめ
産地によっては4月上旬でも収穫できる地域がありますが、国産はるみみかんは愛媛・広島・静岡産が大部分を占めます。特に国産はるみみかんの1/3を生産する愛媛産はるみみかんは、2月にしか収穫できません。
さらに栽培が難しく隔年結果性が強いので、同じ枝から毎年収穫することもできません。つまり「市場に出荷される量と時期が限定されるみかん」というわけです。そんな貴重な品種だからこそ、春先の高級ギフトとして人気があります。
はるみみかんの旬の時期
収穫時期が短い上にみかん品種の中でも栽培が難しいはるみみかんは、はるみみかんの名産地でもなかなか手に入らない貴重な品種です。そんなはるみみかんをお取り寄せして楽しむのであれば、旬の時期を逃さないことも重要なポイントとなります。
2月~3月上旬
美味しいと評判なのになかなか目にすることができない理由には、みかん品種にしては収穫時期が短いことが理由に挙げられます。全国的にみるとはるみみかんの旬は2月~3月上旬なのですが、はるみみかんの産地によって旬に違いがあるのが特徴です。
収穫量全国一位を誇る愛媛産はるみみかんは2月上旬~2月下旬が旬なので「2月限定で食べられる希少なみかん」といえるでしょう。生産量第2位の広島産はるみみかんは、愛媛産はるみみかんよりも収穫時期がやや遅めで、2月下旬~3月上旬が旬です。
県認定ブランドに指定されている静岡・清水産はるみみかんは、愛媛産はるみみかんや広島産はるみみかんよりも生産量は少ないのですが、収穫時期が長いことが特徴に挙げられます。
さらに愛媛産が2月、広島産が2月下旬~3月上旬なのに対して、静岡産は2月上旬~3月下旬と旬が長いです。ただしもともと栽培方法が難しい上に栽培量がそれほど多くありません。
そのため静岡・清水産はるみみかんも、高級ギフトとして人気です。お手頃価格でお取り寄せするなら、収穫量全国第1位の愛媛産はるみみかんが旬を迎える2月がよいでしょう。
なお春先の珍しいギフトとしてはるみみかんを選びたい場合は、3月下旬まで出荷している静岡・清水産はるみみかんもおすすめです。
はるみみかんの美味しい食べ方
収穫時期が非常に短い品種なので、美味しいみかんではあるものの、あまり知られていないみかんでもあります。F2432ポンカンを親に持つはるみみかんなので、「皮がむきにくいのでは?」「内側の皮をむかないと食べられないのでは?」と気になる人も多いでしょう。
ところがはるみみかんは人気のみかん2種から生まれたみかんなので、厚みがありそうな外側の皮も手で簡単にむけますし、果肉を包む皮も薄く柔らかいのでむかずにまるごと食べられます。
しかもビタミンC、カロテン、クエン酸、ペクチンなどの栄養成分を豊富に含んでいるのが、タゴール系に区分されるはるみみかんの特徴です。そんなはるみみかんは外側の皮だけをむき、果肉を包む皮はむかずに食べるのがおすすめの食べ方になります。
皮をむかずに食べてもはるみみかんの特徴である果肉のつぶつぶ感は楽しめますし、豊富な栄養成分もしっかりとれるので、栄養面からみても果肉側の皮をむかずに食べるのがおすすめです。
はるみみかんは静岡生まれの人気みかん!
静岡生まれ・はるみみかんは収穫時期がとても短いので、「スーパーで気軽に」とはいかない希少なみかん品種です。
ただし食べやすさやぷちぷちした食感、爽やかな甘みなど、はるみみかん特有の魅力がたっぷり詰まっています。そんなはるみみかんは旬が短いので、お取り寄せやギフトには早めの予約がおすすめです。