【御神木】全国のおすすめスポット7選！神様が宿った特別な存在とは

御神木とは古神道における神籬としての木や森をさします。また、神社神道の神社・神宮の境内にある神体としての木や神聖視される木・その周りを囲む鎮守の森や木などを御神木と呼びます。

基本的に御神木はその場所に元々自生していた樹木が長い月日を経て神格化され、神様の宿る木として崇敬されることで御神木とされます。例外的に神社に関係する人が寄贈した記念樹・神社の造営に使われた木材を御神木とすることもあります。

さっそく御神木のおすすめスポットを見ていきましょう。まずは、神社に御神木がある人気の神社を厳選して4つ紹介していきます。

1つ目に紹介する御神木がある神社は「來宮神社」になります。來宮神社は古来より来宮大明神と称されており、熱海の地主の神様であり来福・縁起の神様として地元の人たちに古くから信仰されています。

來宮神社は、平安時代初期征夷大将軍であった坂上田村麻呂が戦の勝利を祈願して各地に分霊を祀ったともいわれている歴史ある神社で、今では全国に四十四社ある來宮神社の総社となっています。

御祭神は五十猛命であり、地元民と旅人を守護しようと神託を告げたことから、地元の人だけでなく多くの旅行者参拝に訪れています。來宮神社にある御神木は、樹齢2000年以上とされている大楠です。

国の指定天然記念物にも選定されている御神木で、平成4年度には環境省の調査において、全国で2番目の巨樹の認定を受けています。來宮神社の御神木の大楠の魅力は幹回りの大きさは約24mであり圧倒される大きさとなっています。

2つ目に紹介する御神木がある人気の神社は大阪府にある「野間神社」です。大阪府豊能郡の木野川の東岸近くの地黄森畑に鎮座している神社です。野間神社は推古天皇の時代に大和国石上神宮の石窟から真勾玉が241個奉戴遷されたと記されている記述もあります。

饒速日命が首に付けていた勾玉がご神体とされており、毎年12月に御召替と称する神事が行われていました。野間神社の御神木は野間の大ケヤキになります。

野間の大ケヤキは元々、紀貫之が祀られている蟻無神社の御神木でしたが、明治40年に野間神社に合祀されたことにより、大ケヤキも野間神社に寄贈・奉納されました。

御神木である野間の大ケヤキの樹齢は約1000年とされており、昭和23年に国の天然記念物に指定されています。幹回りが約10.75m・高さが約33m・枝張りは東西に約24m南北に約38mあり、離れて見ても雄大さが分かる御神木です。

3つ目に紹介する御神木がある人気の神社は高知県の長岡郡にある「八坂神社」になります。八坂神社にある御神木は、境内にある南大杉・北大杉の2株の大杉で、樹齢は約3000年といわれている巨木です。

八坂神社の大杉は昭和27年に国の特別天然記念物にも指定されており、日本一の大杉としても知られている御神木です。八坂神社の大杉は神話の時代に須佐之男命が植えたと伝えられている木で、参拝に訪れた人たちを圧倒させる巨木でパワースポットとしても人気のおすすめ神社です。

南大杉と北大杉の2株からなっており、2つの株が根本で合着していることから夫婦杉ともいわれています。

南大杉は根元の周囲の大きさが約20m・樹の高さが約6mとなっており、北大杉は根元の周囲の大きさが約16.5m・樹の高さが約57mとなっています。

八坂神社の大杉は、美空ひばりさんが「日本一の歌手になれるように」と祈願をして、実際に祈願した通り日本一の歌手となった話も有名です。美空ひばりさんは実際に願いが叶い、日本では知らない人はいない歌手になったことから夫婦杉以外にも、出世杉の別名もあります。

雑誌などのメディアでも取り上げられることが多く開運・縁結びの御利益があるとして全国的にも人気のおすすめパワースポットにもなっています。八坂神社の境内に、鎮座する大杉の近くに行き手を合わせて参拝をして、静かな佇みの中、歴史の深い大杉の鼓動を感じ取りましょう。

4つ目に紹介する御神木のあるおすすめの人気神社は、島根県の松江にある「志多備神社」になります。志多備神社の境内には日本一大きいスダジイの木があり、志多備神社の御神木となっています。

志多備神社のスダジイの木は桑並地区を守る総荒神様の宿る御神木とされており、周囲約11.4m・樹の高さ約20mで、樹幹が地上から3m付近のところで9本に分かれています。

枝張は東西に約20m・南北に約33mとなっており、樹齢は数百年といわれています。志多備神社の周囲はスダジイの森となっており、貴重な存在として残されています。

御神木は長い年月をかけて神格化され、神様の宿る樹とされているため神様の力を授かることができると、パワースポットとしても知られています。

近年はSNSなどの普及により、御神木の神々しさや雄大さなどが見てとれるようになり、訪れる人も多くなっている傾向があります。御神木に触って力を授かりたい人も多くいますが、木の根元を踏んでしまう人などもいます。

木に触れるのは何気ない行為・悪気のない行為ではありますが、多くの人が木に近づき触っていくことで木の周辺の土が踏み固まれ水・養分を十分に吸収することができなくなってしまい、倒木の可能性もあります。

御神木は長い年月をかけて神格化されているため、何気ない行為で寿命を縮めてしまう可能性があります。木の近くに立って空気を吸い込むだけでもエネルギーを吸収することができますので、御神木を参拝する場合は足元に注意をして参拝をするようにしましょう。

なお御神木の近くに歩み寄る前に、参道を歩いたり手水舎で心と身体の穢れを清めておきましょう。神様に歩み寄る前に心を穏やかにして神様と対話できるようにしておくことが大切です。

また、木の根元も安全で御神木に触れることが可能となっている場合でも軽く手をあてる程度にしましょう。強く撫ですぎると根や樹皮が傷つき細菌が入ることにより木の中が腐食してしまうおともありますので注意しましょう。

続いて御神木があるおすすめのパワースポットを見ていきましょう。御神木は神社だけでなく、色々な場所に神格化されて鎮座しています。特に知名度の高い御神木のあるおすすめのパワースポットを厳選して2つ紹介します。

1つ目に紹介する御神木のあるおすすめのパワースポットは屋久島の「縄文杉」になります。屋久島の縄文杉は、日本だけでなく海外でも知名度の高い人気スポットで神々しい景色から神聖な空気を感じることができると評判のパワースポットです。

屋久島は標高500mを超えると杉林が見えるようになります。杉は日本固有の植物といわれており屋久島では樹齢が1000年以上の杉を屋久杉と呼び、樹齢数百年の杉は小杉と呼ばれています。

屋久島の縄文杉は、屋久杉の中でも最大級の老木として有名でありはっきりとした樹齢は判明していませんが、2000年から7000年など諸説あります。

縄文杉の表面にある激しい凹凸は、厳しい自然環境を生き抜いてきた証しとなっており、訪れた人を圧倒し魅了してくれます。近年は登山者により足元の根が傷むのを防ぐために展望デッキが設置されていますので、展望デッキから縄文杉のパワーを授かりましょう。

2つ目に紹介する御神木があるおすすめのパワースポットは新潟県にある「将軍杉」になります。将軍杉は樹齢約1400年・樹の高さ約40m・幹の周りのサイズは約20mで、国の天然記念物に指定されている杉の木です。

日本一の生命力あふれる巨木として有名で、幹の周りの大きさに圧倒されパワーを貰うことができるといわれています。

最後に人が植えたおすすめの御神木を見ていきましょう。御神木は基本的には、その場所に自生した木々が神格化した木になりますが、例外的に人が植えた御神木もあります。人が植えたおすすめの御神木を1つ紹介します。

紹介する人が植えたおすすめの御神木は「日光杉並木」になります。日光杉並木は全長約37㎞の道の両サイドに10000本以上の杉の木がそびえ立っています。

日光杉並木は、徳川家の家臣であった松平正綱が20年近い歳月をかけて20万本以上の杉の木を植樹し、徳川家康の33回忌の際に日光東照宮の参道並木として寄進した御神木です。

高さ約30mある日光杉並木は、2021年10月現在日本で唯一特別史跡・特別天然記念物の2つの指定を受けており、平成4年には世界一長い並木道としてギネスの認定も受けています。

日本全国にあるおすすめの御神木を厳選して7つ紹介してきました。神社にある御神木や、雄大な自然の中にある御神木など様々な御神木が日本にはあります。御神木を参拝する際の注意点をしっかりと守り、神様に挨拶をしましょう。