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おいしい柿の選び方
家庭菜園でも作れる柿は、古くから「秋の味覚」として親しまれている食材です。一般的に「柿」と呼んでいるのは、カキノキ科カキノキ属「カキノキ」の果実で、日本を含む東アジアが原産の果樹といわれています。
柿は「甘柿」「完全甘柿」「不完全甘柿」「渋柿」「不完全渋柿」「完全渋柿」に区分され、それぞれに「おいしい」と人気の品種があります。品種によって果肉に含まれる栄養成分や含有量には違いがありますが、どの品種のタンニンを多く含んでいるのが特徴です。
タンニンの含有量が多い渋柿は完熟してもそのままで食べることはできないため、「渋抜き」と呼ばれる加工法が用いられます。
とはいえスーパーや八百屋で並ぶ柿はそのままで食べられる柿種なので、基本的に渋抜きを必要としません。このようにそのまま食べられる柿種は、食べ頃の柿を見分けるのがとても難しいです。
「旬だからおいしい」というのはあくまでも旬の柿と旬以外の柿を比べたときの表現で合って、旬の柿を見分けるのはプロでも難しいといわれています。
そうはいっても完熟具合を知らせるサインはあるので、柿の完熟サインが分かれば簡単においしい柿を見分けられるでしょう。
おいしい柿を選ぶポイントはヘタ!
皮をむくだけの食べ方で旬の柿を楽しむなら、おいしい柿を見分けるポイントを知っておく必要があります。柿のおいしさはいろいろな食べ方で楽しむことができますが、「旬の柿」だからこそ余計な手を加えず柿本来の味を楽しむ食べ方がおすすめです。
ただしこの食べ方には、おいしい柿を選ぶ必要があります。そのまま食べておいしい柿の判別は、柿のプロでも難しいです。だからといって諦める必要はありません。
実は柿のプロも判別する際にチェックするのが「ヘタ」です。ですからヘタの状態をチェックして柿選びをすれば、皮をむくだけのシンプルな食べ方が似合う柿が簡単に手に入ります。
果皮の色や実の形が綺麗なものを選ぶ
ヘタのチェック以外にも、シンプルな食べ方がおすすめの柿を見つける方法がはあります。柿にはいろいろな種類があるので、種類が違えば食べ方も変わります。そんな柿の食べ頃を見分けるために注目して欲しいのが、「色」と「形」です。
食べ方に関係なく、渋抜きしなくても食べらる柿は「おいしい柿である」というサイン(情報)を色や形で発信しています。これはスーパーで並ぶ柿でも同じです。
旬の柿はお弁当やデザートとしても人気ですが、このような目的で購入する柿はシンプルに皮をむくだけの食べ方が一般的です。
シンプルな食べ方はどんな食材でも最もおいしい食べ方といわれますが、食材の善し悪しが味を左右するので、完熟したおいしい柿を見分けることが重要になります。
とはいえスーパーの店頭に並ぶ柿は、見た目もほとんど同じです。それでも「色」「形」に注目して選べば、特売の柿でもシンプルな食べ方におすすめの柿を見つけることができます。
黒い横スジがあるのは熟した合図
手を加えない食べ方で旬の柿を楽しむなら、完熟度をチェックすることも重要です。「柿の完熟度は切ってみないとわからない」というのは、スーパーなどでよく耳にします。ただしこれはシンプルな食べ方がしたい人にとっては、ギャンブルといってもよいでしょう。
運よく当たりの柿を選べればよいですが、食味が悪く完熟度も低い柿を選んでしまうと、皮をむいただけの食べ方では本来の柿のおいしさが伝わりません。
とはいえプロでも完熟度の見分け方が難しい柿ですから、見た目だけでシンプルな食べ方に適した柿を見つけるのは至難の業です。それでも1つだけ注目して欲しいことがあります。それが「黒い横筋」です。
いろいろな食べ方ができるのが柿の魅力ですが、言い換えれば食べ頃を見分けるのが難しいフルーツともいえます。「食べ頃を間違ってしまった」という人が過去に数多くいたからこそ、さまざまな食べ方が誕生したといってもよいでしょう。
ただし完熟のサインが黒い横筋にあるということを知っていれば、柿の食べ方のバリエーションが現在のように幅広い範囲に至っていなかったかもしれません。
柿の食べ頃の見分け方
シンプルな食べ方で旬の柿を楽しむなら、おいしい柿を見分ける4つのポイントをしっかり観察することが重要です。まず「色」は濃いものを選んでください。色が濃い柿はどんな食べ方をしてもおいしい柿です。ただし柿の中には完熟しても色が薄いものもあります。
そのような場合は「見た目」をチェックしましょう。色は濃いものを選びますが、表面のつやも重要なポイントです。つやがある柿は新鮮な柿ということですから、皮をむくだけの食べ方でもおいしくいただけます。次に柿を手に持ってチェックします。
シンプルな食べ方がおすすめの柿は、手に持ったときにずっしりと重みがあります。大きくても軽い柿は、栄養不足の状態で成長した可能性が高いです。
栄養たっぷりな状態で成長した柿は実がしっかり詰まっていますし糖度も高いので、結果として重くなります。そのため同じ大きさの柿からシンプルな食べ方がおいしい柿を見分けるなら、両方を手に持ち「重たい」と感じた方を選ぶのがおすすめです。
ちなみに手に持った時には皮のハリもチェックしましょう。つやがある柿は基本的にハリがあるのですが、出荷時に磨き作業を行う柿はハリがなくても艶っぽく見えることがあります。
ハリがない柿は水分が抜けてしまっているため、シンプルな食べ方にはむきません。なお皮をむくだけのシンプルな食べ方の場合、「柔らかめの柿がおいしい」という意見と「硬めの柿がおいしい」という意見に分かれます。
あくまでもこれは個人の好みが関係するので、どちらの食べ方を選んでも間違いではありません。ただし「柔らかい=完熟している」ともいえるので、柔らかめの柿が好みの場合は完熟度のチェック法も追加で行いましょう。
チェックするポイントは「おしりの模様」です。柿のおしり(ヘタと対極に位置する部分)にできる細かな筋は、完熟した柿にしか見られない特徴といえます。
ひび割れのように見える黒い筋なので選ぶ際に避けがちですが、完熟した柔らかめの柿が食べたい場合は、あえておしりに黒い筋ができているものを選ぶのがおすすめです。
柿の食べ方は?
柿は古くから日本で栽培されているため、市場に出回る柿も品種が多いです。品種によって特徴が違うので、おすすめの食べ方も違います。とはいえスーパーで手に入る柿は、甘みや食感がおいしさの特徴に挙げられる柿です。
そんな柿の食べ方は1つではありません。柿の状態(完熟度)によってもおすすめの食べ方が変わるので、いろいろな食べ方にチャレンジしてみるのもおすすめです。
【柿の食べ方】そのまま食べる
柿の食べ方として定番なのは、「皮をむき、食べやすい大きさにカットして食べる」というシンプルな食べ方です。皮をむいただけの食べ方は、柿本来の甘み・食感・香りがストレートに味わえる食べ方といえます。
そのためいろいろな食べ方にチャレンジするのも良いのですが、柿のおいしさをしっかりと把握するためにも、最初の1個は皮をむくだけのシンプルな食べ方にするのがおすすめです。
【柿の食べ方】完熟したものはシャーベットにすると◎
柔らかめの柿が好みであれば、完熟した柿ほど皮をむくだけのシンプルな食べ方がおいしいです。ところが硬めの柿が好みの場合、完熟した柿を食べると「しゃくしゃくした食感がなくて物足りない」という意見もあります。
そんな時には完熟柿を凍らせてシャーベットにする食べ方がおすすめです。完熟した柿は包丁で切り込みを入れるだけでも簡単に皮がむけます。この段階まで熟した柿は、冷凍柿にしてみてください。
冷凍柿にすると保存期間が長くなるというメリットもありますし、半解凍の段階で食べれば柿の甘みが濃厚なシャーベットになります。
ちなみに牛乳と冷凍柿をミキサーに入れてスイッチを入れれば、柿の甘みが凝縮した濃厚ジェラートにする食べ方もできます。
【柿の食べ方】調理してから食べる
旬の柿は、調理する食べ方もおすすめです。柿の甘さはチーズやハムとも相性が良いので、チーズやハムと組み合わせればおいしいおかずになります。さらに柿の天ぷらも、旬だからこそ味わえるおすすめの食べ方です。
甘みが特徴の柿は、スイーツにする食べ方も人気があります。いつものパウンドケーキに完熟柿を加えれば、砂糖控えめでもおいしい柿パウンドケーキが作れます。また柿にクリームチーズを混ぜたマフィンも、柿を使ったおすすめレシピです。
柿マフィンはそのままでもおいしいですが、生地に香りのよい紅茶を混ぜると、差し入れにも喜ばれる上品な柿マフィンになります。
柿の保存方法と賞味期限
柿は収穫後も追熟ができます。追熟する際には常温保存が基本で、直射日光が当たらず気温の変化が少ない場所で保存するのが常温保存のやり方です。なお完熟柿や切った柿は、冷蔵庫で保存しましょう。
大量の柿を長期保存する場合は、冷凍柿にする方法もおすすめです。常温&冷蔵保存よりも長く保存ができますし、食べる際は常温で自然解凍すれば食べられます。ただし冷凍柿にも保存期間の目安があります。
冷凍柿にしても、鮮度落ちのスピードを完全に止めることはできません。そのため冷凍柿は「3週間」を目安に食べきるようにしましょう。
柿をもっとおいしく!アレンジレシピを紹介
皮をむくだけの食べ方でも十分に柿のおいしさが楽しめますが、柿のアレンジレシピにすればおつまみや箸休めにもなります。簡単に作れて彩りも良いのが「柿なます」です。
なますは酸っぱさが苦手という人が多いのですが、甘みのある柿をなますに加えるだけで、酸味が苦手な人でもおいしく食べられます。
なますはダイコン&ニンジンの組み合わせが多いですが、柿のおいしさを活かすため、水分が多いダイコンを使わずニンジンだけでなますを作ります。
ニンジンと柿の大きさを揃えて切るのが唯一のポイントで、あとは一般的ななますづくりと同じです。ちなみに柿なますは、完熟柿よりもやや硬めの柿を使った方がおいしくなります。
柿にはおいしい食べ方がたくさんある!
旬の柿はそのままでもおいしいですが、完熟度によっていろいろな食べ方ができます。食べ頃サインが分かれば最もおいしいタイミングで旬の柿が食べられますし、安くてもおいしい柿を見分けられるのでおすすめです。
なお完熟した柿はおかずやスイーツにする食べ方もあるので、いろいろなレシピにチャレンジしてみませんか?