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おいしさが長持ちするマンゴーの保存方法をご紹介
南国フルーツの定番・マンゴーは、夏が旬のフルーツです。インドやタイ・インドネシア・フィリピンなど東南アジアが原産地であるマンゴーは芳醇な香りと甘みが特徴で、国内産だけでなく輸入品のマンゴーも多数流通しています。
世界一のマンゴー生産国といわれるのが「インド」です。マンゴーの原産地でもあるインドでは古くからマンゴーの栽培がおこなわれており、4000年以上前にはすでに栽培が始まっていたといわれています。
そんなインドでは、年間約1800万トンのマンゴーが栽培・収穫されます。もちろんこの数は、断トツの世界一位です。
それゆえにインドのマンゴーは、世界中で生産されるマンゴー・年間生産量の約4割を占めます。日本に南国フルーツ・マンゴーが移入したのは明治時代といわれています。ただし日本はマンゴーの栽培に適した環境とは言えず、移入された当初は栽培が難しかったです。
原産地の気候に近い沖縄や鹿児島で試験的に栽培が行われるようになり少しずつ栽培が進められてきましたが、ハウス栽培の技術向上および普及によって日本産のマンゴーも安定して収穫できるようになりました。
なお日本国内の主なマンゴー産地は沖縄・宮崎・鹿児島で、気候がマンゴー栽培に適している沖縄は国内で栽培しているマンゴー・年間収穫量の約5割を占めます。
マンゴーの食べ頃の見分け方
遠い異国のフルーツというイメージが強かったマンゴーも日本国内での生産量が増えたことで、今では身近な夏のフルーツになりました。マンゴーにはさまざまな種類があり、種類によって味・形・色などが違います。
日本で栽培される主なマンゴーは、アーウィン種アップルマンゴーです。濃厚な甘さの中にほど良い酸味があるのがアーウィン種アップルマンゴーの特徴で、6月~8月に出荷のピークを迎えます。宮崎のオリジナルブランド「太陽のタマゴ」もアーウィン種マンゴーです。
独自に設定した厳しい基準をクリアしたものだけが太陽のタマゴとして出荷されるため、栽培には手間がかかります。
それゆえに一般的なアーウィン種マンゴーよりも価格が高めで、夏の贈答品として人気です。なお日本で多く栽培されているアップルマンゴーには、アーウィン種マンゴーのほかにも種類があります。
輸入品のマンゴーもアップルマンゴーが多いのですが、種類はヘイデン種マンゴー、ケント種マンゴー、トミーアトキンス種マンゴーなどさまざまです。
ちなみに日本国内で流通しているマンゴーにはケイト種キーツマンゴー、カラパオ種ペリカンマンゴー、ナンドクマイ種タイマンゴー、アーウィン種ミニマンゴー、ケイジントンプライド種ピーチマンゴーなどがあります。
これだけさまざまな種類のマンゴーがあるので、収穫時期や食べ頃も品種によって異なります。なかには9月~11月に出荷のピークを迎える品種もあるので、それぞれの品種ごとに食べ頃を見分けるのがポイントです。
ブルームが完熟のサイン
マンゴーは品種によって皮の色が異なるため、皮の色だけで完熟度をチェックすることはできません。その代わりどの品種でも共通する現象があります。それが「ブルーム」です。
ブルームはマンゴーの表面についている白い粉状のもので、どの品種のマンゴーにも見られます。粉が表面にたくさんついているものは成長期のマンゴーですが、しばらくすると徐々に表面の粉は落ちていきます。
完全に粉がなくなったマンゴーの皮は、ややべたつきます。この状態のマンゴーが「完熟マンゴー」です。なおこの段階からさらに熟成すると、味・見た目が悪くなります。
常温でのマンゴーの保存方法
南国フルーツ・マンゴーは、食べ頃を見分けるのが非常に難しいです。完熟したあマンゴーは柔らかいので流通しているマンゴーは完熟前のやや硬めの状態で出荷されます。ですから手に入ったマンゴーも完熟していない場合があります。
このように実がまだ完全に柔らかくなっていないマンゴーの場合は、保存方法次第で味が変わってくるので注意してください。
完熟前のマンゴーは常温で保存
完熟前(指で触ったときに硬さを感じる状態)の保存は、常温保存が基本です。もともと気温が高い地域で栽培されるフルーツですから、熟成させるには保存時の温度が重要になります。ただし常温で熟成させる際にも、きちんとした方法で保存する必要があります。
ペーパータオルや新聞紙で包んで日光を避ける
「常温で保存」「常温で熟成」のいずれにしても、保存方法は同じです。マンゴーは皮に力が加わるだけで傷ができてしまうほどデリケートなフルーツです。そのため常温保存する際には、必ず緩衝材を使うようにしてください。
梱包容器(化粧箱など)に入っている場合は、容器から取り出します。取り出したマンゴーは緩衝材としてキッチンペーパーで包みます。
贈答品のマンゴーだと専用のフルーツネットが付けられているので、その場合はキッチンペーパーではなくフルーツネットを使用した方がよいでしょう。皮の表面に傷がつかないようにしたら、ビニール袋にいれ口を締めます。これで常温保存の準備はOKです。
あとは常温保存する場所ですが、できるだけ温度の変化が少ない場所を選んでください。直射日光が当たる場所はNGですし、冷房の風が当たる場所も常温保存場所としては適していません。できるだけ気温の変化が少ない場所で保存するのが、常温保存のポイントです。
冷蔵でのマンゴーの保存方法
インドや東南アジアなど気温が高い地域が原産地のマンゴーは、常温保存が基本です。ただしスーパーやフルーツ店で購入したマンゴーはすでに完熟しているものも多いので、この場合は冷蔵保存が良いでしょう。
冷蔵保存するのは必ず完熟してから
贈答品やお取り寄せしたマンゴーは、配送時間の関係で完熟前に出荷することもあります。このような場合のマンゴーは、すぐに冷蔵保存してはいけません。
完熟前に冷蔵保存してしまうと熟成スピードが落ちてしまうため、本来の甘さにならないことがあります。そのため冷蔵保存をする際には、必ず完熟させてからにしましょう。
水で湿らせたペーバータオルで包み密閉容器に
マンゴーを上手に冷蔵保存するポイントは「乾燥を防ぐ」です。マンゴーは表面の皮から乾燥が始まるので、冷蔵保存の際には表面の皮を乾燥させないようにする必要があります。
そこでまずは皮全体をキッチンペーパーで包み、乾燥を防ぎましょう。ペーパータオルの使い方にもコツがあります。直接マンゴーに触れる部分には緩衝材として乾いたタオルを使ってください。
その上から濡らしたタオルをかぶせると、皮を保護しつつ乾燥だけを防ぐことができます。ただしこれだけでは、タオルの水分が蒸発するとすぐに乾燥が始まってしまいます。そこでタオルに包んだマンゴーは密閉容器に入れて保存しましょう。
保存容器は何でも構いません。乾燥を防ぐことが目的なので、容器がない場合はビニール袋に入れてもOKです。ただし完熟マンゴーは傷つきやすいので、冷蔵庫で保存している間にほかの食材とぶつかって傷ができることもあります。
傷ができるとその部分から変色が始まるので、見た目が悪くなります。このような状態を防ぐためにも、密閉容器を使用するのがおすすめです。
少し手間はかかりますが、「タオルで表面を覆う→ビニール袋に入れて空気に触れないようにする→密閉容器に入れる」とするのが、最も良い冷蔵保存方法といえるでしょう。
冷凍でのマンゴーの保存方法
完熟したマンゴーは、できるだけ早く食べるのがおいしさを保つポイントです。完熟前であれば常温保存が基本ですが、完熟後は冷蔵保存または冷凍保存のどちらかになります。
最近は冷凍フルーツとしても人気のマンゴーですが、自宅で保存する際も冷凍保存にした方が冷蔵保存よりも長期間の保存が可能です。
皮と種を取り除き食べやすい大きさにカット
冷凍保存の場合は、そのままの状態で冷凍することはしません。マンゴーは中央の部分に種があるので、レストランなどでよく見る「花咲きカット」にする際も、中心部分を取り除いた両端を使います。
冷凍保存にする際も、花咲きカットと同じように種がある中心部分を先に取り除いてから皮を剥き、食べやすい大きさにカットするのがおすすめです。
おいしさを保つコツは急速冷凍
カットしたマンゴーを冷凍する際は、冷凍保存用密封袋に入れてください。封をする際はできるだけ空気を抜くことで、きれいな冷凍マンゴーが出来上がります。
なおマンゴーを冷凍保存する際は、急速冷凍するのがおすすめです。マンゴーは甘みだけでなく風味も魅力のフルーツですので、急速冷凍にした方がマンゴーのおいしさを保つことができます。
冷凍マンゴーがあればいつでも好きな時にマンゴーが食べられますし、解凍してマンゴープリンやマンゴーケーキなどのスイーツレシピに使うのもおすすめです。
マンゴーは正しく保存して美味しく食べよう!
気温の高い地域が原産のマンゴーは、完熟前は常温保存、完熟後は冷蔵保存または冷凍保存にするのが美味しさをキープするポイントです。
長期保存をするなら冷蔵保存・冷凍保存もおすすめですが、その場合もそれぞれの保存方法に適したやり方で管理するのがマンゴーらしさを保つための重要なポイントといえます。
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